仮想通貨取引所フォビがタックスヘイブンに進出した事情

※このニュースはWCL会員様向けのうち1本分を、投資歴15年以上の筆者独自視点で再編集しております。

仮想通貨取引所フォビ、英領バージン諸島でライセンスを獲得|2022年9月12日配信分

英領バージン諸島金融サービス委員会から投資事業ライセンスを取得

2022年9月9日に、大手仮想通貨取引所のフォビが、英領バージン諸島金融サービス委員会から投資事業ライセンスを取得したことで、正式に進出することが決まったそうです。

サービス内容としては、ビットコインやイーサリアムなどの様々な仮想通貨取引サービスを展開予定とのこと。

これらの事業の運営は、子会社であるブルトゥオ・ワールド・リミテッドという読みにくい名前の企業が受け持つようですね。

で、一般人はふーん、そうなんだーとだけしか思わないかもしれませんが、投資歴(15年以上)だけは無駄に長い筆者からすれば、そんなシンプルは話ではありません。

ポイントは、大手仮想通貨取引所のフォビが、英領バージン諸島に進出した、という点です。

このバージン諸島は税金が0、またはほとんどかからないと言われる、タックスヘイブンという土地なのです。

仮想通貨取引所がタックスヘイブンに進出した意味

一時期日本でも大きなニュースになったパナマ文書というのをご存知でしょうか?

パナマの法律事務所である、モサック・フォンセカによって作成された租税回避行為に関する一連の機密文書のことです。

ウィキペディアによれば、この文書は1970年代から作成され、その総数は1150万件にも上り、その中には著名な有名人や政治家、富裕層なんかも名を連ねており、なんであれば公的機関すらも載っていたというのです。

つまりパナマ文書には、いわゆる『上級』な方々が税金を払わないようにするためにアレコレしているよ、という記録が載っていたわけですね。

仮想通貨取引所フォビが狙っているのは何か?

仮想通貨取引所フォビが狙っているもの…それは、税金を逃れることで手元に大きな利益を残せる、ということ。

本来であれば仮想通貨関連には大きな税金がかかっています。

日本では、最大利益の55%も引かれるという、とんでもない状態です。

それをタックスヘイブンという土地に企業を進出させることで、究極まで抑えられることができる訳です。

もはやこれだけでとてつもないメリットになるわけですね。

タックスヘイブンは闇が深い

税金が免除されると聞いたら、何か闇が深そうに感じますよね。

その通りで、企業や個人が意図的に税金逃れをできているわけですから、それこそ資産隠しや資金洗浄などなど…怪しげな使い方だってできてしまいます。

我々の様な一般人が触れてはいけない世界の闇の部分が、このパナマ文書の開示を受けて、見れてしまったわけです。

それを良いか悪いかはさておき、そういった闇が渦巻く土地にフォビは進出したということですね。

もちろん彼らにとっては、純粋に企業の成長、発展のためにこの土地を利用するという意図もあるかもしれません。

けれども、隣町に作るとか、交通の便がいい土地に作るとかではなく、「タックスヘイブン」に進出した…という部分を深読みすると、そこには隠れた意図があるのは明白でしょうね。

おわりに

個人的にはタックスヘイブンは完全に悪、というモノではないと思っています。

そもそもなぜお金が国外に逃げてしまうのかを考えていくと、その国自体に魅力が無いからに他なりません。

逃げられたくないなら、この国にどうしても投資をしたい、お金を使いと思えるような何かをやるべきです。

それができていれば、お金も人も残り続けてくれるでしょうしね。

そうそうそういえば、実はこのパナマ文書のリストに、あの日本で有名なソフトバンクのグループ企業の名前が載っていたそうですね…

さてさて、これはどういう意味なんでしょうね~


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