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高級ブランドのエルメス、NFT商品について商標登録を提出|2022年9月6日配信分
NFT分野参入か高級服飾ブランドのエルメスは8月26日、NFT(非代替性トークン)などについての商標登録を米国特許商標庁(USPTO)に出願した。
商標ライセンスを専門とするマイケル・コンドゥディス弁護士が明らかにした。
出願書類には「バーチャルグッズや収集品、暗号資産(仮想通貨)、NFTを取引・閲覧・保管できる、ダウンロード可能なソフトウェア」「デジタル収集品やNFTをオンラインの仮想世界で使えるようにする、ダウンロード可能なコンピューターゲームソフトウェア」が記されているという。
こうした出願内容のうち、どの程度を実際に商品としてリリースすることを検討しているかは不明であるが、将来的なNFT分野への参入を示唆する内容に大いに期待が高まる。
本日のニュースに対する考察
NFTの有名どころで言えばクリプトパンクス(CryptoPunks)がありますが、それに端を発してか、最近は特に企業が主導でNFTを販売しているのが散見されます。
こういった動きを見ていると、ふと気になったことがあります。
NFT商品自体にはいったいどんな価値があるのだろうか?ということです。
NFTとはいわばデジタル資産ということで、目に見えない、電子的なデータの形で存在しています。
これらデジタル資産は、現実世界に物理的に持ち込むことはできません。
あくまでネットワーク上でしか存在できない代物で、それを持っていたとしても、お腹が膨れることもないし、病気も治りません。
ではそのような存在に対し、所有者にとって、どのような価値があるのでしょうか?
NFTの価値について、大きく分けて次の二つが考えられると思います。
①お金を儲けられる
②所有欲を満たす
例えば今回のようなブランドが発行しているNFTに関しては、①は将来高く売れそう、②はコレクターズアイテム、という価値があるわけです。
ただ、この価値を証明するために一番大切なことを忘れてはいけません。
このNFTに価値があると信じる人が沢山いることで価値が作られる。
ということ。
仮に筆者が猫(のようなナニか)の絵(バケモノ風)を書いてNFT商品として販売したとします。
自分としては寝る間も惜しんで作った作品ですから、価値があると信じています。
けれど、自分以外の人々にとっては、このNFTは心の琴線に触れることはない、その辺の雑草や石っころと同じような価値のないモノと判断されるでしょう。
それがゴッホが描いた絵をNFT化して販売したら、世界中にいるたくさんのゴッホファンがこぞって注目するでしょう。
今回のエルメスの動きについても、世界中に巨大なコミュニティーを持つ彼らだからこそできる、価値の創出と言えるのかなと思います。
おわりに
NFTという形は、まるでゲームのレアアイテムの様な感じを受けます。
実際にそういうレアリティ分けをし、販売価格も変えていますよね。
でも時々、本当にそれほどまでの価値がこのNFTにはあるのかと思う時があります。
実はゴッホに見せかけた、筆者が書いた猫の絵なのかもしれないと。
そんな魑魅魍魎が徘徊するNFT業界の中で、こうした有名ブランドやメーカーが入ってくることは、業界の価値を高めてくれる一助になることでしょう。
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