
概要
暗号通貨の機能の一つとして、投票権と呼ばれるものがあります。
例えば特定の暗号通貨1つにつき、一票を投じることができ、それによってコミュニティや運営の方向性にいわば口を出すことができるわけですね。
一見素晴らしいシステムのように見えますが、そこにはとんでもない罠が仕掛けられています。
今回の記事では、暗号通貨に付与されている投票権について、深堀していきたいと思います。
暗号通貨には投票権機能が付けられる
冒頭に書いた通り、暗号通貨には投票権の機能を持たせることができます。
例えば、暗号通貨100通貨分持っていたとして、それがそのまま100票分の投票権になる、ということですね。
民主主義の名のもとに考えれば、なるほど合理的なように思われます。
けれどそんな民主主義にも致命的な問題があります。
それは、民主主義であるがゆえに起こる問題。
どんなに間違ったことを言っていたとしても、票数が多ければそれで成立してしまう、という点です。
投票数は簡単に操作できる
例えば、人口1万人の都市で、住民の健康や活力のために地元に公園を作りたい、という目的があったとします。
その時に、じゃあ住民投票をしましょう、となったとします。
当然、公園が作られるのは客観的に見て大賛成だと思うのです。
景観も良くなりますし、そこに草花などを植えればメンタル的にも素晴らしい効果が期待できます。
毎日の散歩コースに採用する人も増えてくるでしょうね。
けれど、それは住民投票で賛成多数になれば、という話。
ある方々が、
「公園なんぞけしからん!
そんなものにお金をかけるぐらいなら、道路整備に使え!」
と言ったとします。
それがそれなりに納得のいく理由だったとしたらまだしも、トンチンカンな理由で公園建設を拒否したとしたらどうでしょう。
普通はそんなの認められるわけもないでしょう。
ですが、投票数を操作できる人々がいたら話は変わってきます。
例えば、地元の大企業の影響力が非常に強く、公園いらん派閥だったとしたら、その派閥に属する人々はどんなに公園が欲しいと思っていても、いらないに投票してしまいます。
その結果、心では公園いる派だったとしても、影響力のある人々に票を操作され、結局作られなくなってしまう…ということがよくある話です。
我が家は〇〇党に投票する決まりだから、○○にやるぞ、と言った具合に。
実はこれはまだマシな話なんです。
お金がある人によって操作されるコミュニティ
暗号通貨に至っては、その投票できる権利を1暗号通貨あたり1票付与しているからややこしくなります。
どういうことかというと。
ある特定の勢力(暗号通貨大量保有者)の意向が絶対で、貧乏人の意見は全く通らなくなります。
それが客観的に見てどんなにおかしかったとしても、ですね。
そりゃ当然大量に暗号通貨持ってるんだから、俺の意見を通すのが当然だろ、と思われるかもしれません。
まぁそれはそうなんですけどね。
問題なのは、株式のように特定の人の意見が絶対になってしまい、少量保有者の意見はもはや価値が全くない、ということです。
筆者は一時、某NFTカードゲームをやっていたことがあります。
結構有名な所で、たびたびまとめサイトとかでNFTゲーム企業の例としてオススメされていたりしていました。
内容はというとよくあるカードゲームで、最初のうちはそれなりに楽しめる程度のモノでした。
ただ、明らかにゲーム運営は失敗しており、すぐにストレス満載のゲームだというのがわかりました。
あらゆる部分で問題があるのですが、季節ごと?にある投票では、賛成多数で現在の運営が続くような状態でした。
案の定、新規ユーザーが根付かない環境になってしまっているようですね。
ただでさえまともな運営ができていないのに、それを改善するための提案が全く通らない。
暗号通貨保有数がそのまま投票権利数となっている今、もはやまともな提案は通らないと言えます。
おわりに
筆者的には、別に暗号通貨自体に投票権を持たせることは問題ないと思っています。
問題なのは、保有している数が多い人の提案が訳の分からないモノだった場合です。
それを正すためには、提案者が保有している権利は使えない(自分の提案に自分で投票数をのせる行為ができない)といった形で、客観的な目線で見れるようなルールが必要だと思っています。
民主主義の限界は、票を持っている人が非常に能力の低い人だった場合に痛感します。
まさに、今の日本社会にも言えることですよね~
ちゃんちゃん
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