ビットコインマイニング熱の再利用は他の問題を引き起こすワケ

※このニュースはWCL会員様向けのうち、1本分を抜粋、再編集して配信しております。

ビットコインのマイニング熱を再利用すれば、世界のエネルギー危機を解決できる=アーケーン|2022年9月5日配信分

ビットコインのマイニング熱を再利用すれば、世界のエネルギー危機を解決できる=アーケーン

ビットコインマイニングは反応コストが低いため、不安定で制御不能なエネルギーを生成することが多い風力発電や太陽光発電のグリッドと並行して働くことが可能だという。

調査によると、テキサス州電気信頼性評議会が、すでにビットコインマイナーを利用して、最先端の高需要反応プログラムに参加させ「脆弱な風力と太陽光発電の電力網を強化」させていると指摘した。

ビットコインマイニングは、グリッド需要に柔軟に対応することに加え、ガスフレア(石油採掘に伴う天然ガスの燃焼プロセス)に関する問題の解決にも貢献するとした。

ビットコインマイニングシステビットコインマイニングは、副産物である熱を再利用できる。

これからの冬の間、家庭や産業などの暖房に利用することで、さらにエネルギー産業に貢献すできるという。暖房は、世界のCO2排出量の約40%を占めている。


ビットコインのマイニング熱を再利用することで、運用補助や暖房費の削減など、さまざまなメリットが期待できる。

本日のニュースに対する考察

環境ヲタクである筆者からすると、これは眉唾物のニュースと捉えています。

そもそもとして、マイニングをするためにはPCとそれに付随して、高性能なGPUが必要です。

GPUとは俗にいうグラフィックボード(以下グラボ)のことで、画像処理半導体(Graphics Processing Unitの略)になります。

で、この半導体が世界的にめちゃくちゃ不足しています。

理由は簡単で、ありとあらゆる場面でこのグラボが使われており、上記した通りマイニングにも相当量使われていました。

そのせいでグラボの価格が爆上がりし、我々PCヲタクは手も足も出ない状態でしたしね…

※今は徐々に価格が落ち着いてきているようです

そんな半導体ですが、主材料はシリコンになり、ケイ石と呼ばれる岩石が原材料となります。

酸素に次いで2番目に多い元素(ケイ素)とのことで、その入手のしやすさから、様々な場面で使われているわけですが、そのうちの一つにGPUがあるわけです。

そんなグラボですが、実は発掘から製造過程において、様々な環境汚染が危惧されています。

風力発電や太陽光発電にも言えることですが、その原材料からの製造過程でかなり大きな環境破壊、汚染を起こしており、ランニングにおける環境負荷の低さをアピールしたとしても、何の意味もありません。

例えば、環境負荷値が今までは100だったのが、ランニングで10に抑えられたとしても、製造過程において1000の負荷が出ていたとしたら、一体どこが環境に優しいのかわかりませんよね。

むしろ環境に優しいを謳った、実は環境破壊を助長するものかもしれません。

太陽光発電をするために山を削りまくった結果、土砂崩れを起こし、数多くの方が亡くなってしまった静岡県の事例もあります。

おわりに

この世の中は、表面ではいかにも良さそうに見えても、裏側は実は…といったものが本当に多いものです。

物事の本質は、その表面だけを見てもわかりません。

どんなことでもそうですが、いやまてよ…と思う精神は、いつでも持っておきたいものですね。


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